遠く鐘の音。

遠く鐘の音。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

壁がない。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

少し立ち止まって、じっと目を凝らす。すこし遠いけれど、辛抱すれば、とらえるのは難しいことではない。じっとそこにあるものを見つめていると、すこしずつ慣れてきて、ここでどのように振る舞えばいいのか、どのような振る舞いを要求されているのか、おぼろげに受け取ることができる。

しんと静まっている。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪いまま進む。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

壁がない。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

少し立ち止まって、じっと目を凝らす。すこし遠いけれど、辛抱すれば、とらえるのは難しいことではない。さっきの場所にまた来たような感覚がするけれど、そうではないようだ。ひどい頭痛がして、これが、次に進むことや戻ることをむずかしくさせる。

大岩雄典
Overlookers
2020, 点つなぎ, PDF

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

逆順に辿れば元の場所に戻る、という空間に、あまりに慣れすぎているのかもしれない。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

壁がない。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

慣れに期待させられる。

ものを二度見ることとか。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

まばたきをした。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

もうさっきとは違う。

視界が悪い。

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壁がない。

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無茶をして離れてしまうと場所がわからなくなる。

視界が悪い。

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視界が悪い。

視界が悪い。

隣の部屋?

視界が悪い。

視界が悪いまま進む。

どこか開けた感触がしている。している、というのは、それが具体的に見えたり、それを何として認識したわけではないからだ。居間から台所へ移るような、たしかな感じはないが、ここはあそこではない、今はさっきではない、という考えが起こる。頭痛がひどい。

視界が悪い。

おそらくここはさっきいた場所からは少し先らしい。

差異を感じるから。

そう思える。

視界が悪い。

トムとジェリーのことを思い出す。

ジェリーの巣穴がどこに繋がっているのか、トムにはわからない。

ここは家じゃない。

壁がない。

全てが穴だ。

全てが穴?

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

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視界が悪い。

少し立ち止まって、じっと目を凝らす。すこし遠いけれど、辛抱すれば、とらえるのは難しいことではない。さっきの場所にまた来たような感覚がするけれど、そうではないようだ。ひどい頭痛がして、これが、次に進むことや戻ることをむずかしくさせる。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

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視界が悪い。

視界が悪い。

壁がない。

視界が悪い。

視界が悪い。

妖怪のたぐいとも言えないような、「ドア逆」というささいな怪奇現象がある。

別称はほとんど見られず、たまに誰かが「逆ドア」と呼び間違える程度だ。

「ドア逆」のほとんどは開き戸、つまりドアで起こる。引き戸で起こることもあるが、両開きや自動ドアでは起きない。

ドアの開く方向が、逆になっている。右開きのドアは左開きに。左ならば右に。気づくのは必ず閉めてからで、これが「ドア逆」の特徴だ。閉めてから「あれ、逆だったような」と思って振り返るのだが、もうそれが「逆」なのかわからなくなっている。「逆だった」という感覚だけあって、何が何の逆なのか、元々どちら開きだったのか、どうしてか判然としない。

ドアを逆だと思った勢いで、自分の手の左右についても混乱する。たとえば、左手に傘をもっているのを「逆でおかしい」と思って、どうすればいいかわからず、離してしまうとか。おそらく誇張だろうが、とっさに指を振ってから噛みちぎろうとした、という異聞さえある。

数は多くないが、書籍でもときどき「ドア逆」が起こる。本をいざ閉じるときに「この本、逆開きだったような」と思うのだ。最近の珍しい例では、スワイプの左右で起こるという話もある。

視界が悪い。

視界が悪い。

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壁がない。

視界が悪い。

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視界が悪い。

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視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

肝心なところを通り過ぎた気がする。

視界が悪い。

視界が悪い。

視界が悪い。

ずっとここに居ると思っているが、ずっとここを通っているだけかもしれない。

視界が悪い。

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壁がない。

なおも。

大岩雄典
Mute
2020, 3分ごとに鳴る鐘、その8回目だけの沈黙