「フィクション」ほど、最近やたらとささやかれる合言葉もない。〈ほんとうでない〉という意味を抵当に、迂遠で曖昧なコンセプトの信用払いのように、「フィクション」とまことしやかに仰る。の癖にに?


いよいよ「フィクション」の事、真面目に考えさしてもらい〼。アニメーション、物語論、法、笑い、ホラー、古文法、インスタレーション、新本格ミステリ・ライトノベル、音、演技、キャラクター。(予定)

モデレーター:大岩雄典
共催・会場:コ本や honkbooks theca
ロゴ:葛飾出身
お問い合わせ:euske.oiwa@gmail.com

第ゼロ回

2020年4月24日(金)
ドキュメント公開

更新「フィクション」というフィクション
テクスト:大岩雄典

「雪火頌」では一貫して、フィクション物語、虚構世界、偽の実在感、仮定、制度、理路などなど—が「どのように形づくられるか?」をテーマにするつもりです。そのキーワードは「エフェクト」です。フィクションは、細かなエフェクトが寄り集まって、何かの形を成して現われるのではないか。


予定アニメーションのフィクション(仮)

アニメーションはどうして「生き生き」としているのか。あるいはそう見えるのか。リミテッドや3Dといった形式、人体や毛並みといったモチーフ。ものや線を「アニメートする」=「命を吹き込む」フィクションの技術について考えます。

予定ホラーとフィクション(仮)

「世界の恐ろしさ、意味の恐ろしさを前に、ひとはいかなる「フィクション」の戦略をとるのか。幽霊、妖怪とは何なのか。ホラーがフィクションの内側にあるのか、外側にあるのか考えます。

予定古文法とフィクション(仮)

「『新古今和歌集』の文法の使い方を見ていると、モンタージュ、ディゾルブ、マッチカット……まるで映像編集を見るかのようです。現代日本語とは違う古文法の複雑さが、いかに時空間をつくりだすのかを考えます。

予定リスクのフィクション(仮)

「たとえば病原菌のリスクと暮らしはつねに隣り合わせで、個人の行動も、行政の判断もその可能性にもとづいて行なわれます。「ある可能性の空間」に住まうさい、フィクションを渡り歩く技術が使われていると思います。